24時間相場に縛られた底なし沼:FXスキャルピングで資産と精神を削り続けた10ヶ月の代償
海外FX口座(XMなど)を利用し、MT4(MetaTrader 4)をスマートフォンとPCに導入してトレードしていました。ジャンルは為替の「スキャルピング」と「デイトレード」です。主にドル円(USD/
40代 / 男性
副業としてFXを始めたのは、昨今の円安局面で「今なら稼げる」という安易な情報に踊らされたのがきっかけでした。最初は少額で利益が出たため、「これは本業以上に稼げるかもしれない」と錯覚してしまったのが不幸の始まりでした。 最大の理由は、想像を絶する「精神的な疲弊」です。為替相場は土日を除き24時間動いています。特に夜、欧州市場やニューヨーク市場が動く時間帯は値動きが激しく、一度ポジションを持つと、含み損が気になって10分おきにスマホをチェックせずにはいられなくなりました。寝ている間も「急変して強制ロスカットされたらどうしよう」という不安から、夜中に何度も目が覚め、暗闇の中でスマホのチャートを眺める日々。勝っている時は高揚感で眠れず、負けている時は絶望感で眠れない。文字通り24時間、相場という魔物に精神を支配されてしまいました。 二つ目は「本業への深刻な支障」です。睡眠不足により日中の集中力は激減しました。大事な会議中も机の下でこっそりチャートを確認し、為替介入のニュースが入ればトイレに駆け込んで損切りの注文を入れる。仕事のパフォーマンスが落ちている自覚はありましたが、相場への執着が止まりませんでした。同僚との会話も上の空になり、常にチャートの波形が頭から離れない状態は、もはや副業の域を超えた依存症に近いものでした。 そして決定打は、全く「稼げなかった」ことです。数万円の利益を積み上げても、たった一度の「ポジポジ病(根拠なくエントリーしてしまう癖)」や「損切り遅れ」で、それまでの利益どころか種銭まで一気に吹き飛ばす。いわゆる「コツコツドカン」を何度も繰り返しました。最終的に10ヶ月間、自分の心身を削り、家族との時間も犠牲にして得られた結果は、収支マイナス120万円という悲惨な数字でした。 資産を増やすために始めた副業で、資産を減らし、さらには健康な精神と本業の信頼まで失いかけていることにようやく気づき、2024年の夏、すべての口座を解約してアプリを消去しました。投資は副業として片手間でやるにはあまりにリスクが大きく、強靭なメンタルが必要な世界だと痛感した挫折経験です。